有木・落合ってこんな所
時は源平合戦の頃、平有盛が隠れ住んだことからこの村の歴史が語り継がれている。
五郷ダムの上流、山深い山中の西斜面に有木集落は存在している。
落合集落は五郷ダムの下流にあり、
前田川と柞田川が落ち合う谷間に佇んでいる。
山深い土地柄、ワラビ、タケノコ、ゼンマイ、イタドリなど豊富な山菜で溢れている。
4月の第1日曜には、有木で採れたよもぎを使い、
雲辺寺でよもぎもちのお接待をしている。
他にもあるよ!有木・落合のお宝
五郷ダム
1964年につくられた香川県所有の多目的ダム。春は桜やツツジ、秋は紅葉が美しい。
有盛橋
五郷ダムにかかる赤い有盛橋は有木落合のシンボル。
フナやコイを釣りに来る人も多い。
三部神社
「ありもりさん」の愛称で親しまれている平有盛ゆかりの神社。
平家伝来の陳太鼓などが残る。
お接待
春、お遍路さんへのお接待として、
地元のよもぎを使ったお餅を雲辺寺で振る舞う。
(4月第1日曜)
イノシシ肉
イノシシ肉は山のごちそう。
ぼたん鍋やバーベキュー用に通年販売。
ヒラカツ猪肉販売所 0875-54-4984(要予約)
歴史が現代に息づく平家の郷
「今から800年以上前…」と、有木の昔話をしてくれたのは平野善幸さん。
ちなみにそのお隣は平口さんで、そのまた隣は平岡さん…?!
そう、有木・落合は住民の9割が名字に“平”がつく不思議な地域。
これは源平壇ノ浦の合戦で敗れた平有盛が、有木に隠れ住んだという言い伝えによるもの。
村人の歓待に感謝した有盛が、お礼に「平」の姓を許したと言います。
有木は全戸数9軒と五郷の中では一番小さな集落ですが、結束力は五郷イチ。
ご先祖たちの残した平家の伝説は、今なお彼らの暮らしの中に事実として残っているのです。
例えば、地元の人から“ありもりさん”の名で親しまれている三部神社には、
有盛が逃げ延びた時に携えていたという名剣「小烏丸」や陣太鼓が伝えられており、
阿弥陀堂には、阿弥陀如来坐像が納められています。
また、上屋敷、中屋敷、下屋敷、烏帽子屋敷など、武将の住居を示す地名や、
神子谷(巫女谷)、鞍掛松といった平家にまつわる地名がいくつも残されており、
徳島との県境にある曼陀峠の名も、平家の落ち武者が峠まで逃れてきて、
一族を供養するために曼陀羅供を営んだのがなまって曼陀になったとか。
戦後になっても、源氏の白旗を忌み嫌い、鶏やウサギなど白い家畜は飼わず、
衣類や祭りの幟も白は避けて色物を使っていたという徹底ぶり。
残念ながら、小烏丸は盗難により紛失してしまいましたが、
“平”の名は今も有木の人たちの誇りの証なのです。
45人中34人が“平”さんです
三部神社で発見!
上:平有盛が伝えたとされる宝の1つ。
高さ52.5センチ。県の指定有形文化財。
(出典:『香川の文化財』香川県教育委員会)阿弥陀さんの祭りでは、
中:三部神社の本殿
下:三部神社の拝殿。ここで地区の方が定期的に集まり、
寄り合いが開かれている。
地元の口コミ
前田川ではホタルや魚釣りが楽しいで。
阿弥陀さんの祭りでは、夏バテ防止にタラ入りのおにぎりを食べるんよ。