五郷だより

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内野々(うちのの)


内野々ってこんな所

緩やかな傾斜地に広がる集落で、

大野原を前景として伊吹島と燧灘に沈む夕日が眺められる絶景ポイントが多い。

四国八十八箇所の札所・雲辺寺まで行くロープウェイがあり、

ロープウェイ駅では地元の産品が一部販売されている。

明治17年、内野々村の藤川和之助がミカン栽培を手掛けたことが契機となって、

五郷にミカン栽培が定着した。近年、内野々の三部神社にて、

太鼓台を担ぐ秋祭りが始められている。

他にもあるよ!内野々のお宝

雲辺寺ロープウェイ

瀬戸内の海と山を独占!四国霊場最高峰の雲辺寺へ。

山頂には香川唯一のスキー場がある。

みかん

五郷特産のみかんの段々畑が続く風景はなんとものどか。

5月には辺り一面甘い花の香りに包まれる。

トーチカ(雲辺寺ヶ原史跡広場)

日清・日露戦争中の山砲の射撃場跡。乃木希典の隊もここで訓練した。

内野々三部神社

秋祭りでは集落を練り歩いて太鼓台を奉納。

お菓子等を投げる「福投げ」は他の集落からも参拝に訪れる。

観音堂

集落では「お観さん」と呼んで親しまれている。

8月10日に「七観さん参り」が行われ、お接待をしてくれる。

お米に感謝していただく

 見晴らしのいい傾斜面に広がる内野々地区は、

五郷の中でも日当りがよく農業のさかんな地域。

田畑への感謝は、祭りや風習を通して今も暮らしの中に息づいています。

例えば1月2日の「鍬初め」は、

メザシの頭や柿を田んぼに備えて1年の豊作を願うもの。

また15日の「とうど祭り」では、朝早く河原などに集まって、

しめ飾りや門松を焼き無病息災を祈ります。

特に内野々では、その日の朝の雑煮は男性がつくるんだとか。

こうした風習はかつては五郷のどの地区でも見られましたが、

今では内野々のみになりました。

 「私たちがお嫁に来た頃は、お米はごちそうだったんよ」

と話すのは、内野々の藤岡テル子さん。

ふるさとの忘れられない味として「こもけだんご」の話をしてくれました。

 「稲作がさかんになったのは昭和40年ぐらいかしらね。

それまではご飯と言えば、麦とお米が半々。

でも子どもが産まれた時は、お祝いに米粉でだんごをつくります。

“子をもうける”で“こもけだんご”。

お乳がよく出るようにと、もち米入りの米粉でだんごをつくり、

きな粉をまぶして、ご近所さんがお祝いに持っていくんよ。

上には南天の葉を7枚のせるの。南天は防腐剤の意味もあったんやろうね。

それを一貫(約3.7kg)分のお米が入った箱にのせて。一方、お祝い返しには、

“名付けだんご”と言って、米粉のだんごとお赤飯を配ります。

いつもは小麦粉でつくるだんご汁も、お母さんになるとこもけのだんごが入る。

お姑さんにつくってもらって、子どものためにって一生懸命食べたもんです。

五郷の女性ならみんな、こもけだんごの味を知っとるよ」。

「こもけだんご」のつくり方を教わってきました!

1:教えてくださったのは5地区のお母さんたち

2:米粉を水で練ってにぎにぎ…

3:たくさんだんごをつくりました。

4:この日は、ズイキ(里芋の茎)の干物を具に。

  昔はこれをかんぴょう代わりに使っていたそう。

こもけだんご

五郷の食卓。鯛の身を潰して焼き味噌と混ぜた汁をご飯にかけた

「さつま」と「こもけだんご」のお汁は郷土料理。

それに特産の三豊なすを使ったはさみ蒸しとカブの香り漬けを添えて

地元の口コミ

西山と北尾と呼ばれる地区から見渡す瀬戸内海や観音寺の夜景は絶景

1月2日の「鍬初め」では、田んぼにめざしや柿をお供えします

6月になると村池付近に蛍が現れるんよ